頭からぴょんと伸びた冠羽と紅い頬が可愛らしいオカメインコ。小さな体ながら寿命は20年と長生きな小鳥です。今回はそんなオカメインコの特徴を紹介します。飼育する際の注意点などもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
オカメインコの特徴
オカメインコの特徴
分類:オウム科
生息地:オーストラリア
体長:約30~35㎝
体重:約80~110g
平均寿命:15~20年
価格:15,000円~
オーストラリア南部にある乾燥地帯出身のオカメインコは、体長約30~35㎝とやや大きめで中型インコに分類されます。ぴょんと伸びた冠羽とチークのようなまあるいほっぺが可愛らしく、セキセイインコと並びペット人気上位のインコです。
おとなしく臆病な性格の鳥で、野生下では常に50羽ほどで群れて行動しています。おっとり大人しい性格のオカメインコですが、オーストラリア最速の鳥ともいわれるほど飛ぶ速度が速く、すぐれた飛行能力を持つ鳥としても知られています。
実はオウムの一種
オカメインコには頭に冠羽があります。これはオウム科のみが持つ特徴です。オカメインコはインコというよりもオウムに属します。
オウム科といえばおっとりしてのんびり動く鳥が多いのですが、オカメインコは活発。オウムよりもインコに近い動きをします。
オカメインコは渡り鳥
インコは定住する種類が多いのですが、オカメインコは季節によって別の地域に移動する渡り鳥です。インコといえば縄張り。ケージに入ってきた知らないモノを見ると威嚇したりする姿がよく見られます。しかしオカメインコは渡り鳥のため縄張り意識が強くありません。
声の大きさ★★☆☆☆
声の大きさはインコの中でも小さめ。キレイな鳴き声をしています。人の言葉はあまり話せませんが、口笛や音真似が得意な子が多いのも特徴です。
寿命は20年!
オカメインコの寿命は15~20年!小さな体ですが長生きなインコです。人間の人生の約4分の1をパートナーとして一緒に過ごしてくれますよ。
オカメインコの価格
価格は15,000円~、色変わりは20,000円~程度です。
オカメインコの色
オカメインコは黄色い冠羽に白い体というイメージを持つ人も多いでしょう。しかし原種はグレーの体とオレンジ色のチークパッチが特徴です。
黄色やクリーム色の体を持つオカメインコは「ルチノー」というカラーに分類されます。
その他、以下のようなカラーがあります。
ノーマルグレー | 原種のグレー |
ルチノー | グレー要素がなく、クリーム色の体を持つ |
アルビノ | グレーとイエローどちらの色もなくなった種類 |
シナモン | グレーが薄茶色に変化 |
ファロー | より淡い色になったシナモン |
シルバー | 淡いグレー(シナモンよりも薄い) |
オリーブ | グレーとイエローが混ざり、緑がかった色 |
淡い色も可愛いですね!ルチノー以外は個体差により色々なカラーが表れます。「その子だけのカラー」があるのも魅力です。
オカメインコの性格は?
他のインコに比べおとなしい性格のインコですが、そのぶんとてもデリケートな一面があります。
甘えん坊で穏やかな性格
オカメインコは手乗りになると人に良く懐き、甘えん坊になる子が多くみられます。人にべったり甘える子の中にはなでられるのが大好きで、「なでて!なでて!」と頭をすり寄せてくることも。穏やかな性格なので複数飼育もしやすい種類です。
※甘えん坊というのは飼い主との深い信頼関係があってこその話。はじめからべったりとはいきません。
遊ぶのが大好き!
オカメインコは遊び好きで陽気な性格をしていることも特徴です。覚えた口笛を吹いたり、体を揺らして遊んだりする姿は癒されます。飼育したら色々なおもちゃを与えて楽しませてあげましょう。
大切な人は命がけで守る!
パートナーや家族をとても大切にする習性があります。穏やかで争いを好まない性格なのに、野生ではパートナーが襲われそうになったとき、どんな危険な相手であっても命がけで立ち向かい守るのがオカメインコの特徴です。
飼い主をパートナーと認めてくれたら、私たちが思うよりもずっと……命を懸けても良いと思えるほどの深い愛情を返してくれる鳥です。
扱い注意!非常にデリケートな心の持ち主
オカメインコはとてもデリケート。寂しがり屋でストレスを感じやすい種類です。
例えば「旅行のために人に預けよう」「病気で入院…」など環境が変わるとごはんが食べられなくなり衰弱してしまうこともあります。またストレスを感じたら、自分で毛を引きちぎる「毛引き症」を起こすことも。
また常に群れで行動している生きものです。だれかと一緒にいる状態が安心します。一羽飼いをする場合「ストレスを感じやすい環境に置いてしまうかもしれない」ということは考慮しましょう。気を紛らわせるおもちゃなどをたくさん入れてあげるといいですよ。
オカメパニックを起こす鳥
地震や大きな音など、驚くことがあると通称「オカメパニック」という症状が現れます。これはオカメインコ特有の症状です。
オカメパニックとは?
ビックリして錯乱した状態のこと。飛び回ってケージや壁に体を打ち付け、運が悪いと出血や骨を折る大けがをすることもあります。
特に地震や物音には敏感に反応するため、飼育する場合は気をつけてあげましょう。パニックを起こしたと思ったら、優しく声をかけて落ち着かせてあげてください。
オカメインコは脂粉が多い
オカメインコは脂粉※が多い種類です。
毛づくろいや身震いをすると、ブワッと舞い上がるほどホコリのような脂粉が飛び散ります。脂粉は健康の証。しかし飼育する立場からすると、掃除が大変です。
さらに脂粉から鳥アレルギーを発症する人もいます。空気を正常に保ち脂粉を吸収しないように気を付けましょう。
オカメインコの餌は?
主食には混合シード(アワ、ヒエ、キビ、カナリーシードが混ざった餌)をあげましょう。栄養バランスが良い皮つきシードがおすすめです。
プラスしてオカメインコ用のペレット※も併用すると栄養がしっかり取れます。
皮むきシードを与える場合は栄養が少ないため必ず青菜やボレー粉などを与えてください。
日頃から皮むきシードを食べている場合も、青菜や果物は喜んでくれるのでおやつ感覚であげるのもおすすめです。
信頼関係を築ければ大切なパートナーに
オカメインコは繊細で臆病ですが、一度懐いてくれればべったり甘えてくれます。臆病なのに愛する人は命がけで守るという、ギャップも愛おしい…。
インコの中では比較的飼育しやすい鳥です。ただし、寿命が20年とやや長いためしっかりと向き合えるかどうか考えてから飼育しましょう。
毎日同じ食べ物では飽きてしまいます。インコにも食の楽しみが必要です。