歌を聞いているときに歌詞が全く頭に入ってこない人がいます。逆に歌詞がしっかり頭に入ってくる人もいますよね。
この違いは何故起こるのでしょうか?
ということで、歌詞派・メロディ派についてなぜそうなるのかを③つのパターンに分けて紹介していきます。
メロディ派?歌詞派?
歌はメロディと歌詞ありきのもの。しかしどちらを重視するのか選べと言われれば、歌詞派・メロディ派で別れてしまうでしょう。
歌詞派だと歌詞のすばらしさを語れますが、メロディ派の中には、大好きで何度もリピートしている曲なのに歌詞の内容を全く認識していない人もいます。
この違いはなぜ起こるのでしょうか?
- 心の成長で変わる
- そもそも脳の使い方が違う
- 生活環境によって変わる
という3つの考え方から見ていきたいと思います。
①歌詞派は自己経験が豊富

歌詞派・メロディ派問題に関して、子どものころは心が未熟なため直感的な感動(=メロディ)に心を動かされ、大人になり心が成熟すると経験(=歌詞)によって心が動かされるという考えがあります。
色々経験をして精神が成熟してくると、人は自然と歌詞派に変わるというわけです。身に覚えのある人はいるでしょうか?
メロディ派は幼稚ということ?
メロディ派が幼稚という意味ではありません。「成長して何を重視するようになったのか」「直観よりも経験が大切なのか」によって音楽の聴き方が変わります。そして大人は子どもよりも意識的・無意識的に経験を重視するため、歌詞派が増えます。
音楽家はメロディ派
幼少期からピアノやバイオリンなどの楽器を継続している人は、歌詞を認識しない人が多いようです。
絶対音感について音楽家の音の聞こえ方を紹介しながら解説している書籍『絶対音感』では、音感を持つほとんどの音楽家が「歌を聞いても音しか聞こえない」という経験談を話していました。しかし音楽をやめ、音楽家の第一線を退くと歌詞が聞こえるようになったそうです。
②歌詞派・メロディ派の違いを脳から考える

歌詞は言語をつかさどる「左脳」メロディは感覚をつかさどる「右脳」を使用
歌詞に反応しやすいのは言語をつかさどる左脳にある番地、メロディに反応しやすいのは感覚をつかさどる右脳にある脳番地です。
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脳は「言葉」と「メロディ」をつかさどる場所がわかれています。そもそもメロディ派と歌詞派では音楽を聞いたときに働く脳が異なるのです。
歌を聴いているときに、歌詞を意識すると歌詞が浮かび上がるように聞こえることがありますが、これは働かせている脳を切り替えたからなのです。
右脳と左脳の違い
右脳は芸術鑑賞をしているときによく使われる脳です。具体的には音楽や表現などの感覚的なものを読み取ろうとしたときや、視覚的な情報や直観的なものを考えるときに使用します。音楽脳とも呼ばれます。
左脳は論理的な思考をするときに使われる脳。読み書きや計算のほか、会話などの言語をつかさどる脳です。言語脳とも呼ばれます。
日常的に言語を聞き取ろうと左脳を働かせている人は、歌が流れてきたときに歌詞を聞き取りやすい(メロディを意識しにくい)状態に。直感や感覚を重視し、右脳を働かせている人はメロディを感じやすい状態になります。
右脳をよく使う人は右脳派、左脳をよく使う人は左脳派という「きき脳」という言葉がありますが、それが音楽の聴き方にも当てはまるのです。
洋楽好きは右脳派が多い
外国語(自分が理解できない言語)で歌われる曲を好きになりやすい人は、そもそも歌詞を重視していないメロディ派。
洋楽や雰囲気を重視した曲の他、クラッシック好きもこちらに当てはまります。(クラッシック「だけ」好きという人は、クラッシックを聞くときだけ右脳を働かせている場合もあります)
曲の好みからも、歌詞派・メロディ派がわかってきますね。
③現代っ子はメロディっ子論

ちょっと面白い考え方があったのでこちらも紹介しておきます。
スーパーの曲やなにかを宣伝する曲は大抵メロディを重視しています。その方が人の印象に残りやすいからです。リズム芸人なんかは良い例ですね。わけのわからないことを言っていても、クセになるリズムが頭に残ります。
そんな理由もあり、最近は歌詞よりもメロディに比重を置いた曲が増えているようです。メロディを重視する環境に囲まれた経験が積み重ねられると、メロディ派になるという考えですね。
②の脳の考え方からすると、現代は右脳に働きかけるものが多い環境だと言えそうです。
カラオケがあるから歌詞を覚えなくてもOK
現代っ子は歌うときカラオケやスマホで歌詞を見ながら歌えるから、歌詞に比重を置きにくい環境であるという話もあります。
つまり「歌詞を覚える必要がないからメロディ派になる」という可能性もあるようです。
まとめ
歌詞派・メロディ派についての考え方を紹介しました。3つの考え方を分析すると、すべての脳の働きに関係してくることがわかります。
メロディ派は右脳派であり、表現や感情を重視し、歌詞派は左脳派であり、論理性や経験を重視するようです。
そしてその違いは、日々の生活環境から生まれることが考えられます。メロディを重視する環境にいると、右脳を働かせることが多くなり、メロディ派となるわけです。
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